私たちを横目で見た隣のカップルは、わざわざ男性が通路側、女性がテーブルを挟んで奥側に席を入れ替わったのです。
先日、妻と近所で有名な焼き鳥屋さんに行ったときの出来事です。
私は、店員さんにテーブルに案内されたので、妻をテーブルの奥の席に座らせました。私にとってはいつものことです。何の目新しいこともありません。隣に、若いカップルが座って、食事をしていました。これから、恋が始まるのかなあという感じの二人です。私は、店員さんを呼んで注文を済まして、妻と話と話をしていました。そんなとき、そのカップルがそんな行動をしたのを見て、私と妻は苦笑いです。
たぶん、私の妻が、テーブルの奥に座ったのを見て、隣の彼が「デートのときは女性が奥に座るというセオリー」を思い出して慌てたのでしょう。事実、彼女は、「?」ときょとんとした顔をしながら、席を入れ替わっていたので。
さて、そのカップルは、わざわざ席を入れ替わる必要はあったのでしょうか?確かにセオリー通りするなら、入れ替わる必要があったかもしれません。しかし、私は、そんな必要は全くなかったと思います。
別に、席を入れ替わらずとも、二人の雰囲気は良かったですし、会話も盛り上がっていました。結論的には、会話を中断してしまって、彼女に「なんで?」という疑問が残っただけでしょう。まあ、たぶん彼女も酔いが醒めた後、「そういうことか」と思ったでしょうが。
大事なことは、「恋愛に必ずこうしなければならないというルールはない。」ということです。確かにこの場面では、こうしたほうが良いというセオリーはあります。実際、私も意味が良く分からないまま、セオリーだからという理由でそうしたこともありました。
けれど、せっかく上手くいってるのに、セオリー通りにしなければという理由で変えなければならないということはありません。そのままで全く構わないのです。上手くいっているなら、そのまま波に乗っていきましょう。無理にマニュアルに従うより、そのほうがずっと上手くいきます。